■森の中の格子住居・軽井沢 2001.06

計画地 :長野県軽井沢町 森の中に迷い込んで方向感を失ってしまった時のなんともいわれない孤立した感覚。そこでは地図上の境界線は意味を無くしてしまい。自分と森との2者が存在するのみである。客観としての森と対峙するのではなくまさに森の中という辺境の地に迷い込んでしまったのである。この地に計画された週末住居となる山小屋の形態として、太陽の軌道、まばらに存在する隣家、現存する樹木の配置を手がかりに多面体の外形が決定され、全周囲に森を望む開口を設けた。高断熱の分厚い皮膜に包まれた内部は、2275mmスパンの木質ラーメン構造の格子フレームに全ての地震力を負担させることで、間仕切りの全くないフリースペースとなることが将来にわたって保障されている。T字型に配されたこの格子フレームは一部は外部に突き出し、水廻りのサービス空間及び屋外のデッキスペースとなっている。フレームの内法には障子、戸襖、カーテンなど数種のパーティションを適宜装備することで、個室化、大空間化などプランニングの問題は永遠に先送りされている。室内のフレームからはみ出した部分は無柱の比較的大きなスペースとなって、床の仕上げをフローリング、タイル、畳と使い分けることで現時点で要求される機能に対処している。
用 途 :週末住居
主要構造:木質ラーメン構法
敷地面積:516.73m2
延べ面積:157.25m2

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